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2010年5月28日
iPadのディスプレイは9.7インチでなぜ「大画面」なのか?
本日、ようやく日本でもiPadが発売されました。
それにあわせて、先日より日本のAppStoreでもAppleのiBooksアプリやiWorkアプリが発売されています。
プリインストールのアプリを含めて、Appleのアプリのユーザーインタフェースはよく考えられていて、自然なタッチ操作で快適にアプリを使うことができます。
アメリカでの発売と同時にiPadを入手して、2ヶ月近く研究をしてきました。また、多くの方にiPadを見てもらいました。
その中で改めて認識したのは、iPadの快適な使用感を実現する、「大画面」ディスプレイの重要性です。
iPadのディスプレイの大きさは9.7インチです。対角線で約25センチです。
iPadはいちおうモバイル機器ですので、パソコン用のディスプレイと比べればもちろん「小さい」です。多くのノートパソコンのディスプレイよりも「小さい」です。
iPadのディスプレイの解像度は、1024 x 768ピクセルです。何年か前は、この解像度がパソコン用ディスプレイで主流だった時期もありますが、今となっては「小さい」です。
また、そもそも比べるのも変ですが、40とか50インチの大画面テレビが普及している中で、9.7インチのiPadのディスプレイは「小さい」です。
このようにスペック上は「小さい」のですが、実際に使ってみると、それらの数字以上に「大きい」と感じるのです。
私はiPhoneやiPadのアプリを開発する立場ですので、スペック上は「小さい」ディスプレイが、なぜ「大きい」と感じるのか、その理由を理解して、アプリの企画や設計、製造に活かさなければなりません。
2ヶ月近くの研究で、その理由を次のように考えました。
--- シングルアプリであること ---
iPhoneやiPadの欠点として、複数のアプリを同時に使えないということがよく話題になります。
ブラウザを起動すればブラウザしか見ることができませんし、メールアプリを起動すればメールを書くか読むことしかできません。通常のパソコンで同時に複数のアプリを起動して複数の作業をこなすということが、iPhoneやiPadではできないのです。
このことによって、iPadでは一つのアプリが9.7インチのディスプレイの全面に表示され、ユーザーはそのアプリに集中せざるをえません。集中するからこそ一つのアプリの中で10本の指を使って様々な操作ができ、「小さい」ディスプレイを「大きい」と感じるのだと思います。
--- ディスプレイ以外に操作部が無いこと ---
iPhoneやiPadのディスプレイ面には、ホームボタンと呼ばれるボタンが一つだけあります。そのボタンはアプリを終了する時に押すもので、アプリの使用中に押すことはありません。アプリの操作はすべてディスプレイを触ることによって行います。
ここでも、やはりディスプレイに集中することになります。
(次のバージョンのOSではホームボタンの役割が増えますが、アプリ操作の一部として使わないということに変わりはありません)
--- 顔に近いこと ---
iPadは机や膝の上に置いたり、あるいは本体を手で持って操作します。テレビやパソコンのディスプレイと比べて、多くの場面でiPadは私たちの顔の近くにあります。
車のレースゲームやバイオハザードのようなゲームを試してみました。レースゲームはiPad本体を両手で持って本体の傾きでハンドルを操作するので、顔のすぐそばにディスプレイが来ることになります。すると、美麗なグラフィックが目の前に迫り、ものすごい迫力です。
目の前にある9.7インチのiPadは、数メートル先にある数十インチの大画面テレビに匹敵するほど「大きい」と感じます。
大画面テレビは持ち運ぶことはできませんが、iPadは気軽に持ち運べるので、大画面テレビに匹敵する迫力のゲームやムービーを、どこでも気軽に楽しむことができます。
--- 比較対象がiPhoneや他の携帯端末であること ---
iPadが発表された時に、「iPhoneやiPod Touchがただ大きくなっただけではないか」という声が聞かれたように、今のところiPadは、iPhoneやその他スマートフォンなどの携帯端末と比較されることが多いです。
それらの携帯端末と比べると確かに実際に「大きい」のです。
週末にじっくりiPadを使い、週明けの通勤時にiPhoneを使うと、iPhoneのディスプレイががっかりするほど小さく感じます。
--- 「大きい」画面でも操作しやすいこと
通常のパソコンの「マウス」を使った操作では、ディスプレイが大きくなればなるほど画面内でのマウスカーソルの移動距離が大きくなり、操作しにくくなります。
iPadでは画面に触れて操作しますので、マウスカーソルを動かす必要はありません。画面の左上にあるボタンを触ったすぐ直後に、画面の右下にあるボタンを操作することができます。直後ではなく、『同時』に操作することさえできるのです。(iPadの仕様上は、同時に11本の指まで認識するそうです)
直感的に効率良く操作できますので、「大きい」と感じるのだと思います。
--- とにかく美しいこと ---
ディスプレイに表示されるすべてが美しいです。
写真やムービーや内蔵の日本語フォントなどにとにかく圧倒されます。
ただそれだけで迫力があるのです。
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iPadのディスプレイの実力は、それを活かすアプリによって初めて発揮されます。
「効率よく直感的に操作できるアプリ」の開発を心がけたいと思います。
iPadは日本でもようやく発売されましたので、お近くの販売店で、ぜひ実際に触ってみてください。
当方のiPadのデモも可能です。ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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